うみのひかり

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ひとりごと

悲劇も喜劇も

悲劇も喜劇も


開催期間が終わるギリギリで、水と土の芸術祭の作品を見に大かまへ。
水色のビニールで出来たトンネルの中がとても気持ちよくて、寝転がりたくなりました。
胎内にいるような、不思議なここちよさ。
あんな広い倉庫みたいなスペースで、他の作品もとても見ごたえがありましたアップ

やすらぎ堤を会場に向かって歩く道すがら、息子がげらげら笑いながら
あの話、おもしろかったよね~と繰り返し言っていました。
前日テレビで見た、出演者が自分の体験したこわい話を語るというもので、その中の一つ(☟以下その内容)

語り手が二十歳くらいのころ、両親と3人で住んでいたマンションでは真上の階の部屋の人が事故で亡くなったり、自殺をしたりと不幸が続き、そのうち自分の父親の様子がおかしくなり、失踪してしまった。
残された母と途方に暮れ、でもそのマンションは二人では広すぎるしもったいないということで、狭いところに引っ越しをした。
引越してしばらくしたある日、語り手は夢で以前住んでいたマンションから助けを求める父の夢を見て、母も同じ夢を見ていて、お父さんは未だあのマンションにいるのかもしれない、と思った・・・
と、そのオチが、失踪から10年くらいしてひょっこり父が現れ、語り手にお金を貸りに来たと。
失踪した理由は、ひとりになりたかった、と。
夢で助けを求めていたのは、金を借りたかったんだね、というので大爆笑。
怪談でも何でもないじゃん!という感じのものでした。

息子はツボにはまったようで大笑いだったのですが
私は、いやいや、せつない話だよ、と言っていました。
残されたお母さんや、語り手本人だって、笑い話にしてるけどものすごくつらかったと思うし
そんな思いまでしたのにおやじがひょっこり出てきてそんなこと言われた日にゃあ絶望的だ、と思って。
全然違うけど、いろんな意味で我が家にも起こりかねない・・・などと身につまされたり。
それでも息子は単純にげらげら笑うので
もし自分がそんなんなったらどう思う?お父さんがそんなんだったら、と聞くと
いや、おれはそれでもおもしろい~、と笑い続けていました。
あきれましたが、ふと、私が悲観的過ぎるのかも、とも思って
ぐるんと、価値観が変わるような感覚になりました。
悲劇も喜劇も、自分の受け取り方だけなんだと。
哲学おしゃべりカードみたいに、正解のない問答をしているようでしたよつば




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